福井おでかけ企画〜大野・勝山訪問〜

「雲海に浮かぶ城が見たい」「苔に包まれるお寺が見たい」

大野には有名な大野城の雲海や七間朝市、勝山には苔が有名な白山平泉寺がある。奥越へ行けば、エモい写真を撮れるのでは...…。そう思い立った関西在住のカメラ好き美大生たちが、まだ知らない福井県の様々な場所を体験する訪問企画の第3弾として、福井県の奥越へと向かいました。

朝6時。まだ薄暗い中、大野市内にあるホームセンターパルスに車を止めて、「天空の城大野城」を眺めるために戌山展望所の入り口へ向かいます。

道路脇の砂利道を越えて山の中へ。

前日は激しい雨だったため道は濡れていましたが、問題なく山道を進むことができました。

エモい写真を撮るために大きな三脚を担いで行ったのは少し大変でしたが、大野の人気スポットということもあり、道は綺麗に整備されており、所々に展望台への案内看板も立っています。

あと500m、あと300m、あと100メートル!

ゆっくり登って30分。

少し視界が開けたところへ着くと、早朝にもかかわらずカメラを構えた人たちがたくさんおられました。

この日は前々日に、今年初めての雲海が出たと福井新聞に掲載された日。

たまたまですが、前日は雨で気温が下がり当日は快晴予報という、雲海が綺麗に出る可能性が高く期待の日でありました。

すでに沢山の人たちがカメラを構えており、本気モードに少し怯えてしまいましたが、優しいおじさんに場所を教えていただき、なんとかスタンバイ!!

大野城を中心とした町並みがフワッと雲に覆われて薄らと見え、素敵な風景が広がります。

雲の流れが早かったので、これは見えるのではと期待しながら、じっと待ちました。

ヒョコっと現れた大野城の頭

もっとしっかり見えるタイミングが来るかもしれない…!と期待をしながら待ちましたが、雲がどんどん厚くなり、展望スポット付近も霧が濃くなってきました。

下山するかどうするか悩んでいると、気さくに話しかけくださったえーちゃんこと中村英二さんが登場!

「俺は地元住民なのを活かして、毎日来てるんや!この前の福井新聞見た?写ってるのは俺やで!」と、先日の新聞や夜の大野城、朝の大野城、刈込池の写真など、中村さんが撮影された様々な写真を見せていただきました。

展望スポットでも最前列にしっかりと三脚を構えるえーちゃん。一体毎日何時に来ておられるのだろう…

気さくに話してくださるえーちゃんは大野に詳しいはず!と感じ、我々は大野のあれこれを聞いてみることに。

・大野は「醤油カツ丼」がうまい!
・七間朝市は午前中で終わってしまうから気をつけろ!
・市役所と朝市でハロウィンイベントをやっているらしい!
・刈込池が見頃だけど、絶対に混んでいるので今から行くのはやめといたほうが良い!

大野を満喫するためのアドバイスをたくさんいただきました。

えーちゃんとのお別れを惜しみながら我々はゆっくり下山。ひとまず、大野城が建つ亀山公園に天守閣を見に行くことにしました。

早朝から山を上った後なのに、またもや長い階段が...!!

階段を上り、遊歩道コースを進むと天守閣へ。天守閣は大野のまちが360度見渡せる、眺めが良くて気持ちの良い所でした。

続いて、お城の近くにあるで毎朝開催されている七間朝市へ向かいました。
ハロウィンにあわせて「七間ハロウィーン~おかしな商店街~」が開催されていました。

野菜を売っているおばちゃん、おじちゃんもトンガリ帽子をかぶっていました。

南部酒造場で作られている日本酒「花垣」、酒粕、里芋、味噌、芋きんつばなどを購入してほっこり。

七間通りのどんつきで、おしゃれな気になるお店を発見!「カンケイ商店」という名前で、お米屋さんだったところをリノベーション中なんだとか。2021年春にOPEN予定だそうで、土曜日にはリノベーション、日曜日には朝市に出店というスケジュールでカンケイ商店を作っている途中のようです。

早朝から山や階段を上りまくった我々は、カンケイ商店の椅子で少し休憩しながら、ふらっと入ってきたおじいちゃんと、芋きんつばをいただきました。

お昼はえーちゃんおすすめの醤油カツ丼をいただきました。朝市をやっている通りを少し入ったところにあるトキワさんへ。レトロな雰囲気がたまりません。

醤油カツ丼とは、カツに千切り大根が乗っているさっぱりとしたかつ丼。そば定食は越前おろしそばもついてくる福井満喫定食でおすすめです!

続いてさらなるエモ!を求めて、勝山の白山平泉寺へ。

国史跡白山平泉寺旧境内は、古くから信仰の対象であった霊峰白山(標高2,702メートル)の越前側の拠点として、養老元年(717年)に泰澄によって開かれたと伝えられています。平安時代後期には天台宗比叡山延暦寺の末寺となって発展し、最盛期の戦国時代には、48社、36堂、6,000の坊院が建ち並び、寺領は9万石・9万貫、8,000人もの僧兵がいたと伝えられ、当時の日本では最大規模の宗教勢力であったようです。しかし、天正2年(1574年)当時、織田信長方に仕えていた白山平泉寺は、大阪の本願寺方の一向一揆勢に攻められ、全山が焼失しました。10年後に一部再興されましたが、境内はもとの10分の1程度にすぎず、多くの坊院跡は山林や田畑の下に埋もれました。

白山平泉寺の境内は、現在の平泉寺町平泉寺区の集落を含む東西約1.2キロメートル、南北約1.0キロメートルの範囲に広がっていたと推定され、平成元年(1989年)から始まった発掘調査によって、当時の遺構がそのまま平泉寺区の地中に埋もれていることがわかりました。さらに遺跡の広大さや保存状態が全国屈指であったため、旧境内全域が国史跡に指定され、名称も「白山平泉寺旧境内」となりました。

ふくいドットコムより

駐車場の骨董品店にわくわく。ソフトクリームでにやにや。

平泉寺に入る前のおばちゃんのガレージセールでは勝山市のキャラクター「チャマゴン(100円)」に遭遇。チャマゴンは約30年前からいるいる古株キャラクターで、勝山市のいろいろな場所で見ることができます。

またまた、なが~い階段を上り、コケにつつまれた白山平泉寺。

平泉寺を出発したのは15時ごろ。朝6時からあちこち登りまくった私たちはヘロヘロになりながら、京都への帰路につきました。

見どころ満載の大野・勝山でたくさんの「エモ!」写真を収穫した我々は、京都で写真展を開催予定です。大野で感じた「エモい」は一体なんだったのでしょうか。そのあたりも含めて展示できればと考えています。お楽しみに!